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思わず声に出して読みたくなるブログ

競プロは人生の役に立つ

前回までのあらすじ

私ドラッグ好こる子、京都大学理学部に通う花の大学生。どうやら理学部は系登録って言うのをしないといけないらしくって、私は数学系に進もうと思ったんだけどそこは就職先があんまり無いみたい!途方に暮れてる私の家に突然やって来たのは腐れ縁のB太。彼が私のパソコンを手にしたと思ったらあっという間に私のパソコンにはC++とエディタとその他諸々が入っていたの*1。どうやらこれで競技プログラミングってのをやると就職先選び放題なんだって!彼が泊まり込みでC++を手取り足取り一から教えてくれたおかげで私でもどうにか出来そうみたい⭐︎。競プロは面白い問題だらけで、これを楽しく解いてるだけで就職がうまくいくなんてもうサイッコウ。でも彼ってどうして私にこんなに優しくしてくれるのかしら。ううん、彼はきっと誰にでも優しいのよね。って私ったら一人で何考えてるのかしら、今はとにかく精進精進♪

B3

一年くらい競プロをやってみたが、どうやら競プロはそれだけで就職出来るものでは無いらしい
普通に考えて楽しく問題解いてるだけで就職も部活も恋も上手くいくとかそんな甘い話があるわけないんだよな
人間余裕が無くなって不安になっている時は簡単に詐欺に引っかかると言うことを身を持って学んだ

しかし詐欺と分かっても競プロは楽しいからやめられないんだよね
なまじ真面目なことしてる感があるせいで学業そっちのけで問題解いちゃうせいで単位まで危うくなるし本当に良くない
夏休みに適当にインターンで一気に開発経験とやらを稼ぐぜ!と思ったら8月に申し込みしようとしてもとっくに手遅れだったりとかで困った
春休みは確かちゃんと前もって競プロ大好きっぽい会社のインターン応募して落ちた

大学院に行ける気もしないしこのままじゃ私どうなっちゃうの〜

B4

4月ごろにコロナの影響でN予備校が色々無料開放していたのでプログラミングっぽいのを適当にやって見る
Google Chromeの入れ方からOSごとに丁寧に書いてあって純粋培養でも流石に読めた
javascriptとかGitHubとかherokuとかチョットワカルようになった
せっかくなので何か簡単なwebアプリを作ってみようと言うことで所属している回文部の部長に作って欲しいアプリを聞くと『誰でも簡単にオリジナルの回文を作れるアプリ』が欲しいとのこと
部の目標が「回文を手軽に身近にみんなの元に」だかららしい、そんなの初めて聞いたが*2
それで作ったのがこちらの回文ジェネレーター 割と気に入っている

情報の基礎知識が欲しくて基本情報技術者試験を受けることにした
問題集を買って来て、お勉強を始める 割と面白い
試験が5月とかで、2月ごろに出願を調べたら1週間前くらいに締め切られていた
試験はコロナで中止になったのでその後の面接では毎回「問題集を買って数周したが試験が中止になってしまい受けられていない」と言ってた

3月から6月くらい?(時期時系列はだいぶ怪しい)に就活をちょっとする
AtCoderJobsにあるやつと、AtCoderが1on1逆求人イベント的なの開いたから参加して好印象だったのを適当に受けたはず
俺が出せるものが"AtCoder黄色"だけな以上競プロ知らない会社受けても仕方ないよねって感じ
かなり記憶が曖昧なのと、なるべく会社を特定出来ない範囲でしか書きたくないので適当に読み流して

A社

多分一番最初に受けたとこ
競プロに理解がかなりありそうなイメージ
最初の面接で「正直就職出来ればどこでもいいみたいな感じなんですよね」って言ったら「それ一番言ったらダメなやつ〜」って笑われて、自分の社会性のなさを再認識した
その面接自体は通過したんだけどその次くらいの面接で人間性か技術力の無さか何かで落とされた

B社

色々なログを見返したところ多分タイミングはこっちの方が先で、1月ごろにJobsで21卒採用のスカウトが来た
Jobsには自分がいかに情報系の知識が無い純粋培養であるかをしっかり書いていたので、その上でスカウトが来たってことはもう受かるじゃん!と思って舞い上がってた
しかも年収も本当に!?ってくらいに高いのを提示されて、勝ち組でごめんな〜とか言ってた気がする
電話も来て、やっぱりいい感じの雰囲気で、春にインターンもやってみる?と言われたのでやる!って言ったら技術面談を組まれた












C++で競プロを少しやっただけの人間は厳しいと言われた



取り敢えず試しにこの課題やってみてって言われたのをやって出してみた
レポートの書き方とかが稚拙でこっちはサポート出来る余裕ないからお前いらないわって言われた
スカウト機能を使う人間はもう少し考えてから使って欲しい
これが1月~2月の出来事で、思いっきり上げて下げられたのでかなり凹んだ記憶がある

C社

Jobsで見ていい感じに思えたので申し込んだ
コードテストの際に「黄色に普通の問題出しても仕方ないよね」と言って、(おそらく)通常より難しい問題を出された
NとMが大きい時だけバグが出るコードを渡されて、デバッグ好きにやっていいからバグの原因を教えてみたいなやつ
原因聞いて「パソコン君はそんな風になってるんだ〜」となるような純粋培養には分かりようの無い問題で、撃沈
それが直接の原因かは知らないけどとにかく落とされた

D社

1on1の方で申し込んだところ
自分の興味関心にかなりドンピシャなことをやっていて、絶対に入りて〜と思って意欲十分で挑んだ
コードテストのURLがメールされたので余裕だぜ!と思って開いたら1行も書けずに終わり当然のお祈り...
使用可能言語にC++が無い時点で「ん?」となり、データベースとやり取りをしてこう言うことするアプリを作れ!みたいなお題が数個とかだったはず
1on1イベント参加企業だからと言って純粋培養でも歓迎してくれる訳ではないんだね



他にも会社受けた気がするけど忘れたので割愛

6月くらいになり、ニートも困るので院試を受けて見ることにする
今年はコロナの影響で筆記試験は無くてレポートとオンライン面接1時間だけ
8月まで適当に勉強をしたけど案の定面接でボロを出しまくって敢え無く敗退
※2020/9/11追記 院試受かってた

E社

今年企業コン開いたある会社がメール*3まだ新卒受け付けてるぜ!と書いていたので慌ててJobsで応募

最初の面接では人事の人が会社説明をしてくれた
やってることとても面白そうで、俺これ好き!って人事の人に伝えたりした気がする
競プロは業務とそんなに近くはないっぽいと言われたけど黄色であること自体はしっかり褒めて貰えた

そのあとだんだん面接相手がお偉いさんになっていったけど、思った以上に人々みんなフレンドリーで特に萎縮はしなかった
相手「会社の理念のどこに惹かれたの?」 僕「(理念とか覚えてないな)なんか社会貢献出来そうなとこと新卒からバリバリ働けそうなとこ!」
相手「なんか質問ある?」 僕「(何も考えてなかったな)面接してみて今の所の俺の評価どう?」
みたいな感じでだいぶひどい受け答えをしてしまった(次の面接からは理念や質問リストをあらかじめ画面に表示されるようにした)けど中々祈られず、とうとう内定を貰えてしまった

これを書いている今も内定をもらって数日くらいで、正直あんまり実感が無いがとても嬉しい
なんかこの記事だとどこでもいいから就職したいぜって受けたら受かった!みたいに書いてるけど、普通に業務内容も面接をした社員さんの人柄もとても気に入っています(のでこの記事を見て内定を取り消したりはしないでください...)

就活を完走した感想

なんか終わって見たら5,6社くらいで内定出たんだから実は就活成功勢なのでは?
もちろん結局は働いて見て自分に合うか次第なんだけど
「どこでも入れればいい」はご法度と言われたけど、実際のところ会社説明聞くとどの会社もやってること滅茶苦茶面白そうで、本当にどの会社でも入れればいいと思っちゃうんだけどな
少なくともAtCoderJobsの会社概要欄とか1on1の会社説明とかを聞いて惹かれなかった会社は無いしね
その中でももちろん好みは多少あるし、使用言語とかその他待遇とかで多少の優劣はつくんだけども

回文ジェネレーターは面接で見せるものではなかった
どの会社でも開発経験聞かれるからその場でチャットでURLを送りつけたんだけど、大抵反応は芳しく無い
まぁ就活をしてる4年生が堂々と送ってくるものじゃないよね...
でも俺にはこれしか無かったし送らない方が良かったかと言うとそんなことは無いよね、ね?
N予備校自体は本当にわかりやすかったのでオススメしたいが、これはCSをしっかり学んでいる人からはまた違う評価が返ってきそう

就活に対する印象結構変わって行って、正直最初は学歴パンチで割とどうにかなるイメージも多少あった
就活では評価の7割くらいが学歴みたいなかなり歪なイメージがあって(これはドラゴン桜の影響かもしれん)、さらにAtCoder黄色なんだから実は案外さらっと行けるんじゃ...みたいに2月くらいは考えてたりもした(で、多分面接でも割とそんな雰囲気を出していたんだろうね)
たくさん落とされたりTwitterで「就活で一番見るのは人間性」みたいなのを見て、俺が人事でもそこを最重視するなぁと気付く*4
言うても人間性は一朝一夕で変わるものでは無いのだけど、E社の時はとにかく印象を良くしようと常に笑顔でハキハキ喋る爽やか人間のように頑張って振る舞った
成功したか分からんが合格したんだから少なくとも悪い印象は与えなかったんだろう

結局純粋培養でも就活は上手くいくぜ!と言っていいのかは微妙なんだよね、n=1だし
E社の評価だってレートの貢献がどれだけあったのかと言う話
でも少なくとも今回俺が内定得たのはAtCoderのおかげなのは間違い無いので、俺は競プロは人生の役に立つと言えるぜ
AtCoderJobsは予めプロフィール書いておけるしメールのやり取りも俺はしやすかったし、競プロに多少の理解のある会社がずらっと並んでいるはずなのでオススメだよ
スカウト機能だけはちょっとアレだけど

もしこの記事がいつの間にか非公開になったり内容がマイルドになったりしてたらその時は察して
流石に内定取り消されるほど過激なことは書いてないつもりなんだけど、自分が社会性の無い人間であることはよく知っているので怪しい
人々はこれまずそうみたいな表現を見つけたら決して晒したり燃やしたりせずこっそりDMとかで教えてね

*1:この辺いまだに良く分かってない、C++は元から入ってたのかもしれん

*2:なんとアプリに頼らず回文を作りたい人向けの記事を部長が書いてた

*3:企業コン申し込む時にメール許可した人全員に送ってるやつだと思う

*4:数十分の面接で人間性なんて分からないけど、その時点で印象の悪い人間を採ることはまぁないよね